40代で転職して悲惨だった物語の第7話です。
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ハローワークで紹介してもらった自動車メーカーのスズキの工場へ面接へ行くことになりました。
まだ8月で暑い時期です。
当然面接には黒のスーツで行かなくてはいけません。
冬でも夏でも着れるようなスーツなので、真夏に時期に着るととても暑いです。
着ているだけで汗が吹き出てきます。
真夏でも面接をしている時間だけなので我慢していましたが、とにかく暑いです。
ちょうどその年は記録的な猛暑の年だったので余計に暑く感じました。
40代転職者を面接する人も40代
会社に到着すると総務の方が対応してくれたんですが、年齢は僕と同年代の40代でした。
そして現場の課長が面接をしてくれたんですが、その方も僕とほぼ同じくらいの年齢でした。
いい年こいて転職すると、これがイヤなんですよね…
高卒、大卒で同じ会社に働き続けている同年代はだいたい出世して課長クラスになっています。
もう僕くらい(48歳)の年令になると年下の面接官は当たり前で、なれました。
仕事をする時に教わる人は殆どが年下になりますから、しょうがないですね。
というわけで面接官は総務の男性、現場の課長、現場の係長の3人。
3対1で行われました。
状況的には、前職のスクラップドライバーの仕事をたった3日で辞めた後ですが、
さすがに正直には言えないので、その仕事は無かったことに(笑)
なので、前職を辞めてから(正確には前々職)なかなか仕事が見つからなかったことにしておきました。
そして、今まで働いてきた職歴を質問されて、特に工場勤務の経験について詳しく聞かれました。
車の部品の工場なので非常に環境が厳しいので経験者の方が良いとのことでした。
僕も悪い環境の工場で働いたことがあったので、その事を説明したら、面接官の食いつきが良かったように感じました。
そして、現場の課長と一緒に工場内を見学しに行きました。
工場内に入った瞬間にムワッと熱気が押し寄せてきて
事務所の冷房のある場所とは天国と地獄ほどの違いがあります。
真夏だから工場内が暑いんではなくて、溶接や設備からの熱で工場内に熱気が溜まっているようでした。
想像以上の暑さです。
しかし、ひるんではいけない、と思い平然とした顔で工場内を説明してもらいながら回っていきます。
工場内に入って数分ですが、すでに汗ビショビショです。
何故ならスーツを着ているからです(笑)
まさか、サウナのような工場内にスーツで入るとは思いませんでした。
面接の手応えアリ
再び事務所の方へ行き、面接の再開です。
「工場内はどうでしたか?」
とストレートに聞かれたので
「想像以上に暑かったです。」
と僕もガチで答えました。
工場内では溶接もやっているので冬でも暑いそうです。
どうやら、この工場の環境の悪さが良くないというのを自覚しているようでした。
そして面接の会話の中で残業と休日出勤は結構ある、と言われました。
会社のカレンダーだと年間休日は110日ほどで、ほぼ土日休みになっています。
そのうち、土曜日が月4回あれば3回は出てもらうことになるそうです。
稼ぎたい人には嬉しい内容かもしれませんが、僕は残業も休出もやりたくありません。
ちょっとイヤだな、と思いましたがさすがにそれは言えません。
面接をしている間に感じたんですが、もうすでに僕が入ったら、ということを前提に話をしているようでした。
今までの経験上、この雰囲気で会話が進めば合格する確率は高い、と感じました。
そんな真夏の面接も正味45分くらいで無事終了しました。
面接はうまくいきましたが、あの工場内の暑さは尋常ではありません。
僕が真夏にスーツ姿で入った事を差し引いても、あそこの暑さはヤバい!と思いました。
46歳の転職活動なのである程度は目をつぶらなくてはいけないですよね。
そう、自分に言い聞かせて、もしもこの会社で入社試験に合格したら入ろうと覚悟を決めました。
・工場内は地獄のような暑さ
・残業と休出が多い
・ざっくり計算すると年収400万円以上はいく
良い点、悪い点、トータルで考えると、ココにしようと思いました。
面接結果がその日の内に
この面接が午前中に行われたんですが、その日の夕食を食べている時間に僕のスマホが鳴りました。
プルルルル プルルルル
「もしもし、〇〇ですが」
「あつ、〇〇さん、遅くの時間にすみません、面接は合格です!」
と、その日の内に合格の連絡をくれたのでした!
僕が無職となり厳しい生活を送っているということを面接で話していたので
できるだけ早めに連絡をしてくれたみたいです。
僕も早く連絡をもらえて非常に嬉しかったので、丁寧にお礼をしました。
そんな感じでトントン拍子で話が進んで、休み明けの月曜日に初出勤ということになりました。
ハローワークに行ったのが月曜日くらいで、面接が水曜日、その日の内に合格、そして翌月曜日に初出勤という異例のスピード感です。
無職から開放されるという喜びと、新しい仕事への多少の不安感の入り交じる中、新しい道が開けました。
就職が決まったスズキの下請け工場に働き出す話はまた次回に
ストーリー【その7】につづきます
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