40代で転職して悲惨だった物語の第5話です。
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たった3日間で辞める決断をした僕。
辞めた事はなんの未練も後悔も無いんですが
問題はまたあの転職活動をしなければいけない事と、年金や健康保険の請求額です。
金銭的にはそうとう切羽詰ってスクラップの仕事に就職することを決断しました。
なので次を見つけるにも早くしなければいけません。
転職活動に逆戻り
食い入るようにハローワークの求人票を見て
40代でも応募できる求人をピックアップ、
その会社の評判を調べたり、実際にその会社まで偵察に行ったり
地元の求人誌も毎週決まった曜日に新着情報が出ると、真っ先に見に行ったり。
夏の暑い時期だったので汗でびっしょりになりながら転職活動をしていました。
スクラップの仕事を3日で辞めた後、何社か応募はしていたんですが
ハローワークで電話した時に断られたり、返事が来なかったりで
ことごとく惨敗していました。
この時、相当ヤバいと思っていました。
所持金も底をつき始めていたので、かなり焦っていました。
今、思い出すだけでも腕から変な汗が湧いてくるほど追い詰められていました。
転職活動を必死で頑張っていたと言っても、時間的には相当ヒマなんです。
求人票を見たり、応募してみたりしていても1日の時間の中では半分も使っていません。
夜の時間なんて何にもやることが無いんです。
なので頭の中でアレコレ考えちゃうんですよね。
しかも悪い事ばっかり・・。
恥も外見も捨てて・・
そんな時、僕が考え出したのは、
恥も外見も捨てて以前働いていた(10年前に退職)会社にもう一度雇ってもらおうと考えました。
その会社はリーマンショックの不況の時に、円満退社の形で辞めることができた会社なので
もう一度働かせて欲しい、とお願いしよう、と考えたのでした。
冷静に考えると、そんなこと言い出す僕はメチャメチャカッコ悪いし、
その会社だって、辞めた人間を(しかも40過ぎのおっさんを)わざわざ雇おうとは思わないでしょう。
人間、追い詰められると冷静な判断ができないと、よく言われます。
この時の僕はまさにその通りで、完全に自分を見失っていました。
10年前に辞めた会社に電話して、当時の上司に現状を説明しました。
あまりに恥ずかしく、惨めな思いをしながら電話しました。
そっけない態度ではあったものの、いちよう履歴書を持ってきてと言ってくれたので
小さな望みに賭けて、その会社まで履歴書を持って出向きました。
10年前に辞めた会社に訪問
懐かしい会社の事務所に入ると、10年前より多くの社員であふれていて
その半分くらいが知っている人でした。
僕の存在に気付き、手を上げてくれる人、声をかけてくれる人もいましたが
遠くから観察している人がほとんどでした。
10年前に逃げ出すように辞めた会社に、ノコノコとやってきた僕を
あの人達はどのように思っていたのでしょう?
「それ見たことか!」
「何でまた戻って来たの?」
「落ちたもんだな、こいつ」
そんな事を思われていたのでしょう。
顔から火が出るような恥ずかしさを感じながら履歴書を渡しました。
元上司と少し話をすると、僕が辞めた後、
多くのメンバーが去った事、その後新しいメンバーが増えた事
給料が安くなった事、手間が増えたので人手が欲しくなった事などを話してくれました。
人手が欲しくなったのなら、ひょっとしたら入れるかも!?
と思ったりもしました。
家に帰るとため息と疲労感でいっぱいでした。
ここまでイヤな思いをして、辞めた会社にお願いをしたんですが
結果は『No』。
まあ、当然ですよね。
冷静に考えればわかること。
でも少しは期待してました。
10年前に働いていた時の夢まで見ました。
スクラップ会社を辞めた後の、真夏の転職活動は
こんな事をしながら過ぎていきました。
まだまだ次の仕事は見つかりませんでした。
その後の話はまた次回に。。
ストーリー【その6】へ続きます。
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